一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
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4月10日の入学式での学校長式辞を掲載します。
ただ今、入学を許可いたしました、普通科二〇〇名、アカデミア科八十一名の皆さん、あらためてご入学おめでとうございます。いよいよ紫野高校での生活が始まります。今,皆さんはどんな高校生活を思い描いているのでしょう。部活動でしっかり頑張りたいと思っている人もいるでしょうし、勉強することに意欲を燃やしている人もいるでしょう。明確ではなくても何かやってみたいと思っている人もいるはずです。
そんな皆さんに本校が願うことは、「一歩踏み出すGlobal Citizen」になってもらいたいということです。ここに集う若者たちが、それぞれの個性を認め合い、のびやかに学ぶ中で広い視野を持ってほしいと思います。学ぶということは勉強するという意味だけではありません。部活動に打ち込むことからも、人と関わることからも、時に思い悩むことからも私たちは多くのことを学ぶことができると考えています。ここにはさまざまな考えや興味関心、性格や能力を持った人たちが集まっています。当然一人ひとりが違った人間です。新しい人間関係を築いていくことに不安を覚える人もいるかもしれませんが、この学校での出会いをもとに、大いに学び、それぞれの考える一歩を踏み出していってください。
校歌の一番の歌詞には「あかねさす 紫野の丘辺 若人ら い寄り集ひて 胸にみつ 燃ゆるのぞみに 面も輝く」とあります。ここ紫野に集まった若者たちは胸いっぱいの燃えるような希望を持ち、その顔はきらきらと輝いている。これはちょうど今の皆さんの、また本校で学ぶすべての生徒の姿です。さらに歌詞は「新しき世は この地に興る」と続きます。皆さんがその姿で学ぶ先にはきっとこれまでとは違った「新しい世界」が立ち上がるのです。本校の校歌には若者が希望に満ちて学ぶことが新しい世界の創造につながることがうたわれています。
また、本校には大切にしてきた方針があります。それは三つの校是としてずっと生徒・教職員の間で受け継がれてきたものです。
「自由と規律」「参加と協力」「知性と創造」
学校創立以来、自由な校風の下、この地で過ごした者は、これらを単なる言葉の羅列とせず、その言葉が表すところを常に考え、あるべき姿を求め、自ら実践しようとしてきました。ぜひ、皆さんにもその姿勢を受け継いでいってもらいたいと思います。
ここで、保護者の皆様に一言申し上げます。本日はお子様のご入学おめでとうございます。お忙しい中、本日の入学式にご列席賜りましたことにあらためて感謝申し上げます。これまでお子様に様々な形で手をかけ、目をかけてこられたことと思います。高校生になった今日からは、ぜひお子様を心にかけてやっていただきたいと思います。高校生になると行動範囲も広くなりますし、十八歳からは成人として扱われます。まずはお子様が自分自身で世界を広げていかれるように見守ってやっていただければと思います。その上でお子様が悩み、苦しまれる時には人生の先輩としてアドバイスをしてあげていただきたく思います。わたくしたち教職員もお子様の成長を共に願い、指導に当たらせていただきます。本校の教育活動にご理解とご協力をお願いいたします。
最後に、入学生の皆さんがこれからの紫野高校で、豊かな学びを得て、それぞれがそれぞれのゴールを見つけ、そこに向けて歩みを進められることを祈念して私の式辞といたします。
令和五年四月十日 京都市立紫野高等学校長 北村 光司