一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
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「一歩踏み出すGlobal Citizen」を体現する生徒の活躍を紹介する校長室インタビュー、第一弾は2年3組石田天飛さん(御池中出身)です!
今年度、本校からは文科省の推進する「トビタテ!留学JAPAN」になんと3名の生徒が選ばれました! その先陣をきって7月12日より南アフリカ共和国に行く石田さんを出発直前にキャッチ、お話を聞きました。
――どうして南アフリカにしたの?
石 きっかけが二つあって。ジョーブログっていうYouTuberが6年前にアフリカ縦断やってるのをリアルタイムで見て憧れたのと、小学生のときに京大で開催された「キッズベンチャータウン2019」っていう起業体験イベントに参加して起業に興味をもったこと。将来、アフリカで起業したいと思っていて、手始めに比較的治安のいい南アに行こうと思いました。
――……(絶句)。なんか、君には山ほど聞きたいことが出てきそうだよ。どんなきっかけでそういうイベントを見つけたの?
石 親から『この世界で死ぬまでにしたいこと2000』っていう本を幼稚園のときにもらって、それを読んで小さいときから世界に出たいって思いが強かったんです。(ここでネット検索して、同書の発行が小学校4年生時であることが発覚。)幼稚園はちょっと盛っちゃいましたね、トビタテに挑戦する高校生はみんな盛るのが基本なんで(笑)。
――いいよ、盛ってナンボだよ、そうしないと世界と渡り合えないよ。どんな企画で挑戦したの?
石 (出願時の実際のプレゼン資料を見せてくれ)「急速に発展するアフリカ社会を調査し、日本を含む世界へ発信!」。大好きなアフリカを、留学中からどんどんソーシャルメディアで発信します。アフリカでの起業を睨んで、アフリカに対する認識を変えたいと思っていて。
――なるほど。トビタテって、出願するのにどんな準備しなきゃいけないの?
石 全部決めて、一旦事務局に送るんです。渡航先から、ステイ先から、現地で通う語学学校から……。それを全部エージェントと相談して。
――そういうエージェントはどうやって見つけるの?
石 ぼくはいつも使ってる大阪の梅田のビルの中のエージェントで……。
――ちょっと待って、前にも使ったの?
石 去年、ドバイに留学するときに。
――君、1年のときにドバイにも行ってるんか!
石 はい。年に1回開催される「留学フェア」みたいなのがあって、それに行ってみたらって親に言われて、そのエージェントはそこで見つけました。
――きっと親御さんの君へのサジェスチョンのタイミングと内容が絶妙なんだね。どれくらいの期間行くの?
石 3カ月っす。最長は1年なんですけど、2週間くらいの子がいちばんいっぱいいて。文科省としては、大勢行かせたいってのがあるみたいで。
――なるほど一人を2カ月行かせるより、4人を2週間ってわけだね。そんな中で3カ月の企画を通した君はすごいんじゃない?
石 考えさせるような応募用紙になってたんで。そのおかげで、いろいろ考えることができて。
――ちょっと待って、トビタテってすごいな。出願書類を作りながら成長できるように設計されてるんだね。
石 あ、そうです。トビタテは受けるだけで成長できると思うって言ってる子が結構います。
――どうやってそういう子と繋がるの?
石 ソーシャルメディアにトビタテのコミュニティがいろいろあって。そこで開催されてるZoomミーティングに参加したり。
――君はそうやって知らない人とどんどん繋がるのが好きなんだね。
石 好きではないですけど、苦手ではない。でも得意かな、やっぱり。ほかのトビタテ生がスゴすぎて、やる気にめっちゃ繋がりました。(ここで、すでに起業している高校生など何人かのプロフィールを見せてくれる。)
――そこだよ! すごい人を見て自信喪失するんじゃなくて、やる気が出る君のメンタリティ。どうやったらそんなふうになれるの?
石 ちょっと話が逸れるかもしれないけど、自信がつくのは留学。去年、いきなりアフリカ行く前にまず治安のいいところからと思ってドバイ行ったけど、めっちゃよかった。一人で生き抜く体験は成長に繋がるので、いろんな人に留学に行ってほしい。だから自分、「#せかい部」の運営スタッフに応募してて。
――! まだ新しいのが出てくるのか。それなに?
石 文科省がやってる、高校生自身による、海外情報交流のソーシャル部活動です。その運営スタッフやってる宮崎県の先パイに会えて。
――またか! どうやって会ったの?
石 何回かオンラインミーティングで見かけて、思い切って話しかけたら、大阪で開催されるトビタテの壮行会に行くついでに、京都にも行くから案内してよって話になって、意気投合しました。
――すごいな、君は。どうして紫高に入ってくれたの?
石 留学に行きたかったんすよ。紫高ってユルいイメージがあって、ピシッとしてたら留学行けなさそうじゃないスか。前期アカデミア科は残念でしたけど、中期で普通科受けて。
――「じゃないスか」言われても、その相関については何とも言えないけど(苦笑)。でも、君のような生徒で本校は支えられてるんだよ。
石 ?
――いいかい、前期でうちのアカデミア科残念だった受検生の60%が中期で普通科を受けてくれる。前期普通科残念だった受検生は70%が中期を受けてくれる。その結果、中期合格者140名の80%が前期からの再チャレンジ組なんだよ。
石 自分、数学ニガテなんで、ちょっとよくわかんなかったです。
――つまりな、本校入学生のほとんどが本校第一志望だし、アカデミア科じゃなかったら他校というより、学科は問わず紫高に入りたいって思ってくれている生徒が圧倒的に多いってこと。
石 ああ、そういうこと。起業するとき、プログラミングとかできなきゃ困るんじゃないかと思って心配なんすよ。
――大丈夫だよ、プログラミングは生成AIの最も得意とするところだから。狙い通りにプログラミングしてもらえるように、的確に指示を与える技術を学んだらいい。そんなことより、君のように未知の人と繋がったり、助けてもらったりする力のほうが、これからはもっと重要だよ。何も心配いらいない。君の将来が楽しみだな。
石 ありがとうございます。今日、取材してもらえるって聞いて嬉しかったっす。向こうからソーシャルメディアで発信するんで見てください!
――もちろん。帰国後のみやげ話も楽しみにしてるよ。
【写真1枚目:出発を3日後に控えた石田さん】
【写真2枚目:昨年、ドバイにて】
【写真3枚目:今年4月、中国にて】
※記事及び写真は生徒本人の了承を得て掲載しています。