
一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
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11月13日(木)午後、全学年で人権学習を行いました。
1年生は、佛教大学でネットをめぐる人権問題についての学びを深めました。学校で起こる様々な問題の背景や要因、メカニズムを専門的に研究しておられる佛教大学副学長の原清治先生にご講演をいただき、温かくも鋭い視点から多くの学びを得ました。生徒の感想からは、「当たり前」に潜む同調圧力や「一人でいたい」という心のサインなど、身近なテーマを深く掘り下げていただいたおかげで自分自身や他者との関わり方を見つめ直す貴重な時間となったという意見が多数見られました。他にも「人権学習がこんなに面白いとは思わなかった」「もっと話を聞きたい」といった声も多く、生徒の心に響く有意義な学びの場となりました。原先生、この度は貴重な学びの機会をいただきありがとうございました。
2年生は車椅子バスケットボールを体験しました。京都アップスでコーチをされている坂野晴男先生に講師としてお越しいただき、京都・滋賀などから合計5名の選手の皆さんをお招きしました。選手紹介の後、実際に車いすバスケでクラスマッチを行い、会場は応援の声で埋め尽くされました。生徒からは、「思ったように進まない」「ボールがすぐに取れない」「ゴールが思ったよりも高い」などの声があがりました。クラスマッチの後は選手による講演会があり、車椅子バスケに出会った経緯、車椅子バスケによって得られた生きがい、生徒たちへのメッセージについてご講演くださいました。「今日からできることは何か」を考える素敵な機会となりました。
3年生は「日本の外国人労働者問題」をテーマに講演会を行いました。講師には、外国人労働者や技能実習生の人権問題に長年取り組んでおられる鳥井一平さんをお迎えしました。鳥井さんは、「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」の共同代表であり、外国人労働者の労働・生活環境の改善や人権擁護に尽力されてきました。多くの現場で、劣悪な労働環境に置かれる実習生や留学生の実態を伝える活動を続けておられます。講演では、外国人労働者が暴力を振るわれていたり、強制送還されていたりする実態を踏まえながら、多民族・多文化社会の中で私たちが見過ごしている課題について語られました。長時間労働や低賃金、差別的な扱いを受ける人々がいる一方で、日本社会がその労働に支えられている現実があることを、改めて考えさせられる内容でした。講演終了後には、生徒たちから多くの質問が寄せられました。鳥井さんは一つひとつの質問に丁寧に耳を傾け、現場での具体的な体験や考えを交えながら答えてくださいました。高校卒業後に社会へと歩み出す3年生にとって、「共生」とは何か、自分たちがどのように他者と関わり合っていくのかを見つめ直す貴重な機会となりました。講演を通して、多文化共生社会を実現するために、自分にできることを考えるきっかけを得ることができました。
どの学年でも、新たな学びを得る機会となりました。お越しいただいた講師のみなさん、ありがとうございました。


